ある中高年ランナーの悪あが記

加齢に伴う衰えを感じつつ、それを受け入れたくない中高年ランナーの奮闘記

ランニングの弊害その2(活性酸素の過剰発生)

 ランニングによる弊害や危険性について、前回(1/28)は、次の6つの中から、「1の故障」から「3の貧血」までお話させていただきました。

ランニングの弊害その1(故障、事故の危険性、貧血) - ある中高年ランナーの悪あが記

 

1.故障

2.事故の危険性 

 ①交通事故

 ②夜道や雪道での転倒

3.貧血

4.活性酸素の過剰発生

5.免疫力の低下

6.突然死(心疾患)

 

  今回は「4の活性酸素の過剰発生」についてお話させていただきます。  

4.活性酸素の過剰発生

 活性酸素については、その過剰発生によって癌や老化、生活習慣病などの原因となることが良く知られていますが、まず活性酸素についておさらいしたいと思います。

 活性酸素とは、呼吸で取り入れた酸素が体内で変化して、ほかの物質を酸化させる力が強くなった酸素の総称を言い、「スーパーオキシド」、「ヒドロキシルラジカル」、「過酸化水素」、「一重項酸素」の4種類があります。

 そして、呼吸で取り入れる酸素のうち1~2%は、この活性酸素に変化すると言われていますが、これらは身体にとって必要な場合もあります。

 例えば、白血球から産生される活性酸素は、体内の免疫機能や感染防御の重要な役割を担います。また、リンパ球の一種であるナチュラルキラー細胞が癌細胞を殺す場合も活性酸素を使うなど、有用なものなのです。

 しかし、その一方で活性酸素体内で有害な外敵を攻撃するばかりではなく、体をつくっている細胞や遺伝子なども変化させ、老化や癌、生活習慣病などの引き金ともなっています

 

 そして、ランニングと活性酸素の過剰発生の関係についてです。

 ランニングなどの有酸素運動を行うと多く酸素が使われるため、必然的に活性酸素の発生が多くなります

 一応、体内には活性酸素の作用を抑え込む抗酸化防御機構があり、スーパーオキシドディスムターゼやタカラーゼなどの内因性の抗酸化酵素の働きや、ビタミンCなど外因性の抗酸化物質の摂取により、通常では私たちの生体内では活性酸素の産生と抗酸化防御機構のバランスが取れています

 しかし、過度な運動などにより活性酸素が大量に発生するとそのバランスが崩れ、体内の細胞に障害を与えることになります。

 なお、ランニングを行うことにより、強力な活性酸素であるスーパーオキシドを分解する抗酸化酵素スーパーオキシドディスムターゼが増えるという嬉しい研究結果もあります。しかし、それでも加齢に伴い、スーパーオキシドディスムターゼの生成力が衰えるということが言われていますので、やはり、できるだけ過度な運動を避け、煙草を吸わない、ストレスをためない、紫外線を避ける、などの生活習慣が大切になってくるようです。

 また、食生活も重要です。

 食べ物には活性酸素の働きを抑える様々な抗酸化物質が含まれています。なかでも、ビタミンCやビタミンE、ポリフェノールなどが代表的な抗酸化物質ですが、大阪市立大学大学院疲労医学講座特任教授・梶本修身著「すべての疲労は脳が原因」の中の「科学が証明した脳疲労を改善する食事成分」の章の記述によると、「抗酸化成分の性質は多種多様ですが、1時間もすると効果がなくなるものが大半だと考えられています。」とのことですので、これらの効果は限定的のようです。

 そして、「鶏の胸肉などに含まれるイミダゾールペプチドには、抗酸化作用があり、(中略)骨格筋や脳は日ごろの活動により活性酸素が発生しやすく疲労しやすい部位ですが、イミダゾールペプチドはその骨格筋や脳で再合成されてその場で抗酸化作用を発揮します。」と言っています。さらには、イミダゾールペプチドは、持続的に抗酸化作用が働くようなのです。

 よって、通常より多くの活性酸素にさらされる危険があるランナーにとっては、日頃から鶏の胸肉などイミダゾールペプチドを含む食品を摂取し、活性酸素から身を守ることが良いものと思われます。

 私はイミダゾールペプチドの摂取のため、毎日、鶏の胸肉を100~200g食べています。詳しいことについては、次のブログの記事をご覧ください。

chuukounenrunner.hatenablog.com

 

 なお、私が考える活性酸素の最大の脅威は、細胞内の遺伝子を傷つけることによる癌の発生のリスクです。

 用意周到と言えば聞こえはいいですが、基本的にビビりの私は、ランニングを始める頃、ランニングにより過剰発生した活性酸素が癌を引き起こす可能性を心配し、放送大学で「発がんとその予防」という講座を受講し、その単位を取りました。

 それまで、癌について体系的に学ぶことは無かったので、大変勉強になりましたが、残念なことに「その予防」と謳っていながら、教科書にはそれに関する記述は少なく、しかも外的環境因子を掲げてそれを排除することをもって予防としており、現在言われているような運動による癌の抑制効果には一切触れていませんでした。 

 それでも、私はランニングを続けることを選択し、もう25年も走り続けて様々な体験が出来たのですから、その時の選択は間違いでは無かったとつくづく思っています。

 そして、現在では、適度な運動が少なくともある種の癌のリスクを軽減することはほぼ確実といわれており、今はやや安心して走っているところです。

 

 「5の免疫力の低下」と「6の突然死(心疾患)」については、またの機会にしますので、よろしくお願いします。