ある中高年ランナーの悪あが記

長引くハムストリングス付着部炎に悩まされながらも走ることを諦めきれない高齢者ランナーの奮闘記

ランナーの味方!イミダゾールペプチド

私の年間走行距離

 今日は、私にとって、疲労回復のため毎日の摂取が欠かせない「イミダゾールペプチド」について書きたいと思います。

 私は、44歳でランニングを始め、かれこれ、もう24年になるのですが、その間の年間走行距離は次のようになっています。

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 走り始めて数年は、あまり真剣に取り組まなかったので、走行距離も少なかったのですが、2003年からの50歳代はほとんど毎年3,000kmを超え、3,500kmを超えることも少なくありませんでした。しかし、2013年からの60歳代に入ると3,000kmに達することは少なくなり、2,500kmに達しない年も多くなりました。

 この原因は、60歳代に入りフルマラソンの出場回数が年6~10回と激増して故障がちになったこと及び中高年ランナーに対する走り過ぎへの警鐘(※臨床スポーツ医学会の「骨・関節のランニング障害に対しての提言」では、「中高年ランナーでは加齢による運動器の退行性変性が存在し腰痛・膝痛が出現しやすいので、メディカルチェックを受けると共に月間走行距離を200km以内に止めることが望ましい。」とされており、ランニング誌の記事においても同様のことが言われています。)に影響を受けたこともありますが、最大の要因は加齢に伴い、疲れが抜け切れずに走行距離を伸ばせなかったことにあります。

イミダゾールペプチドとの出会い

 そのような時、私は大阪市立大学大学院疲労医学講座特任教授・梶本修身著の「すべての疲労は脳が原因」を目にしました。2018年晩秋、私が66歳の時です。

 そして梶本教授はその著書の中で、「疲労の原因は活性酸素による細胞の酸化であり、それに関連して疲労因子FFが作用して疲労感をもたらす」こと、「疲労回復因子FRが疲労因子FFを抑制するものの、加齢などによってその反応性は低下する」ことを明らかにしていました。

 まさに、加齢により疲労が抜け切れない私の現状について原因を示してくれたのです。

 また、梶本教授は、自律神経の中枢に働きかけて活性酸素を分解する抗酸化物質を提供すれば疲労が無くなるのでは、という発想から、一般に言われている抗酸化物質など23種類について、どのように体に作用するのかを調べ、イミダゾールペプチドが最も有効であるとの結論を得ました。

 活性酸素に対抗する抗酸化作用はビタミンCやポリフェノールなどにもありますが、これらは酸化ストレスに対抗し続ける持続力が短く、常に発生する活性酸素を無力化し続けることはできません。その点、イミダゾールペプチドはアミノ酸に分解された状態で、摂取した分だけ脳内で活性酸素に対抗し続けることができるという際立った特徴があるとのことです。

 そして梶本教授は、イミダゾールペプチドに抗酸化作用があり、脳で確実に働いているとしても、実際に疲労が軽減していることが確かめられないと抗酸化効果があるとは言えないとして、イミダゾールペプチドの抗酸化効果を検証しました。

 具体的には、①作業効率(パフォーマンス)の低下が抑えられるか、②疲労感が軽減されるか、③細胞の損傷と酸化を抑えることができるか、この三点についての検証です。

 ここでは、検証内容については詳述しませんが、結果は、イミダゾールペプチドの摂取は、疲労回復に効果があることが実証されました。

 そして、イミダゾールペプチドをどのようにしてどれくらい摂取すべきかということについて、梶本教授は、その著書の「すべての疲労は脳が原因」の中で、「脳内で持続的に酸化ストレスを減らして、抗疲労効果を発揮し続けるには、1日あたり200mgのイミダペプチドをとるのが有効である。最低2週間ほどとり続けると抗疲労効果が現れる」としており、具体的な摂取方法については、「1日に200mgのイミダペプチドを効果的に摂取するには、鶏の胸肉を100g食べるのが良い」としています。

 そこで私は、2018年11月上旬から毎日鶏の胸肉を100~200g摂取しており、摂取後まもなく疲労感が半減し、前掲のグラフのように月間走行距離が大幅に伸びました。

 また、この鶏の胸肉は、低カロリー・低脂肪でありながら高たんぱくでランナーにはうってつけの食材だと思います。

 更に嬉しいことには、鳥の胸肉は安価です。

 私は妻にお願いして、毎日晩酌のおかずに鳥の胸肉を出してもらっていますが、妻は嫌な顔一つせずに出してくれています。これが、仮に牛肉のステーキだったらどうでしょうね?(笑)