ある中高年ランナーの悪あが記

加齢に伴う衰えを感じつつ、それを受け入れたくない中高年ランナーの奮闘記

私の右臀部等の痛みは「モヤモヤ血管」のせいかも?

 私が昨年10月下旬から悩まされている右臀部等の痛みは、整形外科受診の結果、ハムストリングス付着部炎」によるものと判明したことは、7/6の次のブログでご報告したとおりです。

chuukounenrunner.hatenablog.com

 また、それを克服してレースに復帰するための計画も策定しました。

chuukounenrunner.hatenablog.com

 とはいうものの、私のこの痛みはもう9カ月以上続いており、その間、練習量を極端に減らしたり、全く走らない時期を設けるなどをしても全く症状が軽快しないことに何か釈然としない思いを抱いていました。

 「ハムストリングス付着部炎」ということは「炎症」でしょうが、普通、炎症ってそんなに長く続くものなのでしょうか?

 そこで、インターネットでいろいろ調べていくうちに、私のような長引く痛みには「モヤモヤ血管」というものが原因となっている可能性があることが分かりました。

 さっそく、「モヤモヤ血管」について詳しく記載されている「長引く痛みの原因は、血管が9割」という本を取り寄せて読んでみました。この本です。

 そして、この本の著者である奥野佑次医師が院長を務めるクリニックのホームページでも「モヤモヤ血管」について解説されています。

okuno-y-clinic.com

 では、この本、「長引く痛みの原因は、血管が9割」の内容を私なりの解釈で、特に重要と思われる部分を抜粋するなどしてご説明します。

モヤモヤ血管について

 まず、炎症が起きている時などは「血管内皮増殖因子(VEGF)」という物質が過剰に出ますが、このVEGFは、「血管を新しく作りなさい」という指令を出し、その結果、ぐちゃぐちゃ、モヤモヤした役に立たない血管が出来てしまいます

 つまり炎症のあるところには必ずモヤモヤ血管があるのですが、そのモヤモヤ血管が痛みの原因となります。

 モヤモヤ血管が痛みの原因となることについては、次の3つの理由があります。

①モヤモヤ血管が炎症細胞の供給路(インフラ)になってしまう。

②モヤモヤ血管の周りに神経線維が増えてしまう。

③無駄な血流が増えて、低酸素になってしまう。

 そして、この3つのうちどれかひとつ、あるいはいくつかが重なることで「長引く痛み」が生じてしまいます

 というもので、この3つは、それぞれ重要でしょうが、今日はスペースの関係もありますので、素人考えで私にとって最も重要と思える②について、再び奥野医師の言葉を借りてご説明します

 私たちの体の中の基本ルールのひとつとして、血管と神経が対になって増えるというものがあります。つまり、モヤモヤ血管の周りには神経線維も増えてしまうのです。

 このことから、この血管とともに増えてしまった神経から、痛みの信号が出されているのではないかと考えられ始めています。

 そして、多くの研究者から痛みに関係する神経線維がモヤモヤ血管の周りに存在することが報告されています。

 その中には、テニス肘、アキレス腱炎、ジャンパー膝などスポーツ選手に好発する怪我や(私が三度も発症した)五十肩などもあります。

 ということのようです。身体の中に余計な神経線維が出来てしまったら、痛みを感じるのは当然でしょうから、これは単純明快な理由ですね(私の感想)。

私の今後のランニングについて

 以上のことを踏まえて、今後のランニングについて再考したいと思います。

 まず、「ハムストリングス付着部炎」という病名から、私はまだ炎症が続いていると思っていました。そのため、炎症を悪化させないよう、練習の質と量を出来るだけ抑えていたのです。

 ただ、この本を読んで、現在も続いているこの痛みは初期の炎症によるものではなく、患部にモヤモヤ血管が生じていることによる可能性が大きいと感じています。

 とすれば、練習を抑える必要はありません

 この本の中でも奥野医師は、3か月も4か月も痛いような長引く痛みの場合は、すでに修復は終わっているので、安静にするメリットは無く、逆に安静にすることで痛みの原因となるモヤモヤ血管を作る羽目になります。」と言っています。

 なぜかというと、人間の体にはある程度の力学的なストレスが加わることで血管を減らすような物質を分泌する性質がありじっと安静にしているのは余計な血管を増やし、痛みを長引かせる原因をつくることになると考えられる」からです

 

 よって、痛みがあるのに走るということが必ずしも状態を悪化させることにはならず、もしかすれば回復を早める可能性もありそうです。

 これは私にとって非常に重要なことで、走る時はいつも痛みに耐える苦しさもさることながら、それよりも今走っていることにより状態を悪化させているのではないかという不安の方が大きかったからです。

 そのような不安から解放されて走れるということは、大きな喜びです!

 もちろん、再び炎症を起こしてしまいそうな無理な走りは禁物でしょうから十分に注意します。この10カ月近くほとんどまともな練習をしておらず、完全に初心者レベルのランナーになっていますので、練習もそのつもりで行いたいと思います。

 なお、奥野医師によると、モヤモヤ血管は長い期間にわたり体の中に居座り、1年、2年は当たり前で、中には10年以上の痛みの人でもモヤモヤ血管が原因になっています」とのことです。

 五十肩の痛みもモヤモヤ血管によるものであることは、先ほどもご紹介しましたが、私の3回目の五十肩も痛みが治まるまで1年半掛かりました。

 また、これはモヤモヤ血管と関係があるかどうかは分かりませんが、私の走友も私と同じ部位を痛め、痛みが引くまで3年掛かったとのことでした。

 こうして見ると、残念ながらもうしばらくはこの痛みと付き合わなくてはならないと思われますが、奥野医師のクリニックをはじめ、全国のいくつかの医療機関ではこのモヤモヤ血管に対する効果的な治療を行っているようです。

 それは「運動器カテーテル治療」というもので、カテーテルという細くて柔らかいチューブをターゲットとなる異常な血管に通し、小さな粒子を投与して一時的に血管を詰まらせることにより異常な血管を減少させる治療法です。

 この治療法はハムストリングス付着部炎に対しても有効とのことで、オリンピックにも出場した女子マラソンランナーもハムストリングス付着部炎などにより走ることが出来なくなったためこの運動器カテーテル治療を受け、再び走ることが出来るようになったようです。

 ただ、問題は、この治療法は健康保険の適用外でかなり高額な費用が掛かること、更には、まだ新しい治療法のためこの治療を行っている医院が少なく、私の近隣の県では治療が受けられないなどかなりハードルが高いもののようです。

 まあ、先月「ハムストリングス付着部炎」と診断してくれた医師も、来年には(フル)マラソンのレースにも出られるだろうと言ってくれましたので、来年までは様子を見て、回復の兆しが見えないようであれば、その後にゆっくり対応を考えたいと思います。