ある中高年ランナーの悪あが記

長引くハムストリングス付着部炎に悩まされながらも走ることを諦めきれない高齢者ランナーの奮闘記

2022年度全日本マラソンランキングが発表されました

 月刊誌「ランナーズ」では、2005年から毎年、前年度の公認コース等の大会での各選手のフルマラソンのタイムを年齢ごとにランキングして100位までを誌上に発表していますが、今年も先日発行のランナーズの7月号で2022年度のランキングの発表がありました

 このランキングの対象となった大会の完走者数(※同一人が複数回完走した場合は1人としてカウント)は、2004年度においては78,776人だったのですが、その後、東京マラソンなどの都市型大規模大会の相次ぐ開催やマラソンブームの到来により2018年度には375,907人までに増加しました。

 ただ、2019年度には、新型コロナ感染症の発生により2020年2月以降、ほとんどの大会が中止になったことの影響もあり、313,047人に減少しています。

 そして2020年度には、新型コロナ感染症の拡大により一部の小規模大会を除いてほとんどの大会が中止となったため完走者は11,198人と激減し、2021年度にはいくつかの大規模大会が開催されたこともあって69,864人と若干持ち直し、さらに2022年度には感染対策を行った上で再開した大会が多かったため完走者は262,131人とピーク時の約7割までに回復しました。

 ところで、私は以前、この全日本マラソンランキング(1歳刻みランキング)を用いて加齢がタイムに及ぼす影響を調べたことがあります。

 加齢に伴う筋力や心肺機能の低下により、年齢を重ねるたびにマラソンのタイムが落ちるのは一般的には必然であり、実際のデータを用いてその確認を行っている研究もいくつかあるようですが、私の知る限りではそれらはすべてある同一時点での各年齢群での平均タイム等の比較であり、個々のランナーのタイムの経年変化についての研究は見当たりませんでした。

 そこで私は、個々のランナーのタイムの経年変化を見るためにフルマラソン1歳刻みランキングの第1回(2004年度タイム)の上位100位以内のランナーの2019年度の状況を調べ15年後のタイムの変化をまとめたものが次の記事です。

 なお、すべての年齢についてこれを行うことは大変な労力を要するので2004年度に52歳の男子ランナーだけを対象としています。

 そして、このたび2022年度の結果が発表されたので、この時(2019年度データ)と同様に2004年度の52歳男子の上位100位以内のランナーについて調査してみました調査結果は以下の通りです。

 この表について説明しますと、一番左の行が2004年度のランキングの順位で2番目の行がそのランナーの2004年度のタイムです。

 3番目から8番目までの行は、それぞれ2017年度から2022年度までのそのランナーのタイムで一番右の行は2022年度のタイムが2004年度よりどれだけ増加したか(遅くなったか)を示したものです。なお、2017年度以降一度も完走していない(データが無い)ランナーについては表から除外しています。

 そして今回の調査の目的である2004年度の100位以内のランナーについての2022年度の動向ですが、再開された大会が多かったことを反映してか完走者は25人と2020年度の5人、2021年度の8人よりは大幅に増えていますが、2019年度以前に比べるとかなり減少しています。

 さて、それではその2022年度の完走者25人が2004年度(※当時52歳)のタイムに比較してどの程度タイムが落ちているのかを集計したのが次の表の一番右の行です。

 この表をご覧いただいてお分かりのように2017年度(当時65歳)、2018年度(当時66歳)までは2004年度と比較したタイムの増加率(悪化率)は平均で23%台となっていましたが、2022年度には31.0%まで悪化しています

 これはやはり「寄る年波には勝てない」ということで、自然の流れでしょう(なお、2020年度には平均増加率が20.0%と一時的にタイムが持ち直しています。これは新型コロナ感染症により大会が軒並み中止となる中で、この「全日本マラソンランキング」を集計・発表してくださる㈱アールビーズ(月刊誌ランナーズ発行)さんが主催してトライアルマラソンシリーズを開催し、その結果を全日本マラソンランキングに反映してくれました。この年度では全日本マラソンランキングの対象となった大会はほとんどがトライアルマラソンシリーズの大会だけですが、そのトライアルマラソンはシリアスランナー向けで制限時間がやや厳しかったので完走者数は少ないのですが、比較的速いランナーだけが対象となったためこの年度はタイムの増加率(悪化率)が持ち直したものと思われます。)

 

 さて、肝心の私はどうだったでしょう?

 何と、101位でした!しかも100位とはたったの5秒差!

 でも、長引くハムストリングス付着部炎を抱えての101位ですので、残念ですがやむを得ません。

 2023年度こそはサブ4と100位以内の復帰を目指して、無理をしない程度に頑張りたいと思います。