ある中高年ランナーの悪あが記

長引くハムストリングス付着部炎に悩まされながらも走ることを諦めきれない高齢者ランナーの奮闘記

加齢に伴う「満点」のライン低下(今の俺って何点満点?)

 このところ、日本列島に押し寄せた強烈な寒波のため、あまり雪が積もらない四国や九州でも大雪に見舞われたようです。そして、新潟県山形県などでは記録的な大雪となり大きな被害も出ています。被害に遭われた方々にはお見舞いを申し上げるとともにこの冬がこれ以上厳しいものにならないことを祈るばかりです。

 さて、先日(12/21)は、このたびの寒波が来る前で天気は比較的穏やかでした。そこで今年最後の30km程度の長距離走をしたいと思ったのですが、秋田市内は積雪が7~8㎝あったのでどこでも走れるわけではありません。市の中心部にある融雪歩道は信号が多いし、いつも練習している一つ森公園のジョギングコースならたぶんボランティアの人たちが雪掻きをしてくれていると思いますが、同じコースをぐるぐると30kmも走るのは飽きてしまいそうです。

 いろいろ考えた末に海岸に近い「下浜サンセットロード」を走ることにしました。海岸に近ければあまり雪も無いだろうと思ったからです。

 現地までは車で向かい、下浜サンセットロード展望台の駐車場に着きました。

 展望台の上から下浜サンセットロードを見てみます。

 歩道にもほとんど雪が無く、これなら快適に走れそうです

 ここには北方向から来たのですが、2~3km手前までは歩道にはずっと雪がありましたので北に進むのはやめて南に向かいました。

 この下浜サンセットロードは、国道7号線の渋滞緩和のため新たに整備された全長6.2kmのバイパス道路であり、2020年3月に開通しました。片側には広い歩道が設けられており、ランニングをするときも海を見ながら安全に走ることが出来ます。

 ただ、少し高低差があり、駐車場から私が向かった南方面は上り坂になります。標高が高くなると若干気温も低くなるせいでしょうか、走り始めて1kmもしないうちに歩道には雪が現れました。しかも少し融けかかっているため、ぐしゃぐしゃとして走りにくい状態です。キロ6分程度で走ろうと思っていたのですが、キロ7分ほど掛かっています。そのような状態は1~2kmで終わり、また雪が無くなりましたが、秋田市を出て由利本荘市に入って間もなくでスタート地点から5kmでしたので、そこで折り返しました。駐車場へ戻ってちょうど10kmですが、62分もかかりました。絶不調でとても30kmは走れないと思ってそこで断念しました

 ただ、この絶不調は路面の状態やアップダウンのせいかもしれないと思い、今度はいつもの一つ森公園のジョギングコースに行ってみました。

 コースはやはりボランティアの方々によりきれいに雪掻きされていました。本当にいつもありがとうございます!

 そして走り始めたのですが、キロ6分がやっとです。結局、10km58分でこの日のランを終えました。

 

 このところまったくスピード練習をしていないせいか、相当頑張らない限りキロ5分台の前半で走ることができません。

 私のランニングライフにおける当面の目標は、70歳(以上)でのサブ4であり、来年4月のあおもり桜マラソンでの達成を狙っていますが、このような状態で大丈夫でしょうか?

 右臀部等の痛み(ハムストリングス付着炎)は、8割がた良くなって来ているようですが、ここ1年間の練習不足と加齢に伴う走力の低下が心配です。

 加齢とマラソンのタイムの低下の関係については、これまでも何度か私もブログに書かせていただきました。

chuukounenrunner.hatenablog.com

chuukounenrunner.hatenablog.com

chuukounenrunner.hatenablog.com

 

 また、そのブログの中には、鈴木彰さんという市民ランナー指導のプロコーチの方が書いた加齢に伴うタイムの低下の原因についての解説も紹介しています。これです。

runningclinic.jp

 まあ、加齢に伴う心肺機能の低下、脚筋力の低下それにエネルギーの生産工場とも言えるミトコンドリアの質と量の低下などを考えると加齢に伴ってタイムが低下することは避けられないことです。 

 鈴木氏は、例えていうならば~若いうちは満点が100点だったのが、年々満点のラインが低下し、いつのまにか80点満点とか70点満点になっている…みたいなもの、と言っています。

 それならば、現在の自分の年齢では満点が何点になっているのかを知ることができれば、おのずから目指す目標が見えてくるはずです。

 それを知るために私はまず、月刊誌「ランナーズ」で毎年発表している「全日本マラソンランキング(旧名称:フルマラソン1歳刻みランキング)」の年齢別1位の人のタイムをこの企画が始まった2004年度分から2019年度分まで(※2022年度分、2021年度分も発表されていますが、新型コロナ感染症によりほとんどの大会が中止となって参加者数が少ないため除外しました。)集計し、それらの平均のデータを40歳から80歳まで集計してみました

年齢別1位のタイム(2004年度~2019年度平均)

 そして40歳のタイムを100点満点として、各年齢での満点を表示すると次のような表とグラフになります。つまり、同じ市民ランナーとしてそれぞれの年齢でトップの人でも40歳の人と70歳の人を比べると70歳の人は25%ほど遅く、満点が74.8点になっているようです。

年齢別満点(40歳時比較)

年齢別満点(40歳時比較)

 なお、このグラフの上の斜めの線は近似曲線で、これを見ると70歳代の半ばからタイムの落ち方が急激になっています。まあ、やむを得ないことでしょう。

 ちなみに20歳から39歳までのデータもあり集計済みですが、その年代はトップが市民ランナーではなくプロや実業団のエリートランナーがほとんどですので、それらのデータは用いずにそのような人の影響がほとんど無くなるであろう40歳以降のデータだけを使用しています。

 

 さて、肝心の私はどうでしょうか?このデータの元となった全日本マラソンランキングが始まった2004年度は私が52歳でしたので52歳から直近の69歳までを表にしてみました。

 表の見方は、52歳のところを見ると、52歳での1位の平均タイムは40歳の1位の平均タイム(速度)の92.2%なので満点は92.2点となり、その時私は40歳の1位の平均タイム(速度)の75.9%なので点数は92.2点満点のうちの75.9点となります。

 そしてこのタイムは年齢(52歳)1位の平均タイム(速度)の82.3%となるということを表しています。

年齢ごとの満点と私の点数及び年齢1位との比較

 点数だけをグラフ化すると次のようになります。

年齢ごとの満点と私の点数

 そして1番気になるのは加齢が今後のサブ4の達成にどの程度影響するかです。

 先ほどの表をもう一度ご覧いただくと、各年齢で1位のランナーとの私のそれぞれの年齢でのタイムの比較が表示されていますが、この18年間の平均は81.7%となっています。

 そして70歳で1位のランナーの平均タイムは3:14:59となっていますが、その速度の81.7%とすれば、70歳の私は3:58:40ほどでギリギリでサブ4達成ということになります

 ただしこれは、この1年間悩まされ続けたハムストリングス付着部炎の影響を全く考慮しないことが前提です。前述のとおり、現在は8割がた完治したように思えますが、この1年間の練習不足による走力低下は顕著であり、今後の練習によりどの程度走力を回復できるかが鍵になるでしょう。もちろん故障前からの年月の経過に伴い、その間の加齢の影響も当然あるでしょうから、それも考慮した上での走力の回復が目標です。

 私がサブ4を目指しているあおもり桜マラソンまでは4カ月を切っており、しかもこれから本格的な冬になって練習もままならないでしょうが、なんとか目標達成を目指してこの冬は「悪あがき」したいと思っています。