ある中高年ランナーの悪あが記

長引くハムストリングス付着部炎に悩まされながらも走ることを諦めきれない高齢者ランナーの奮闘記

暑熱順化ランを始めます。(田沢湖マラソン対策)

 私の住む秋田市では、このところ寒い日が続いたのですが、昨日(6/14)は平年並みの暑さになりました。

 そこでこの暑さを利用して暑熱順化を行うため、あえて日中の暑い時間帯にランを行いました。

 暑熱順化とは、ご承知のとおり体を暑さに馴らすことですが、私がそれを行おうとする目的は、あと3か月ほど先に迫って来た田沢湖ラソン(フル)への対策のためです。

 田沢湖ラソンは、例年9月の第3日曜日に行われ、今年は9/18に3年ぶりに開催されます。ただ、北国の秋田県といえども、9月の中旬はまだまだ暑い日が多く、私は直近の3年前そしてその前年と2年続けて暑さにやられて、共に4時間17分台という非常に不本意な成績で終わってしまいました。

 30km地点までは、目標のサブ4ペースを維持できているのですが、暑い日に行われた田沢湖ラソンでは決まって30km付近で足がつって、その後は大きくペースを落としてしまうのです。

 足のつりは脚筋力の不足でも起こりますが、私の場合、冬場の大会ではあまり足がつることはないので、田沢湖ラソンでの足のつりは、暑さにより大量の汗をかいたことによるものだと思っています。

 汗の中には、足のつりに関係が深いナトリウム、マグネシウムカリウムの3つのミネラルが多く含まれていますので、汗をかいてそれらのミネラルが不足すると足がつりやすくなります。

 そして、暑熱順化が成立すると、上手に汗をかき体温の上昇を抑えるばかりか、汗で排出される塩分が少なくなりますので、少なくとも足のつりの原因の一つであるナトリウム不足に関しては、一定の効果があるものと思われます。

 ただ、暑熱順化の目的はナトリウムの消失を抑えることだけではありません。

 そもそも、暑熱環境下でのランニングは大きくパフォーマンスが低下するのですが、その理由は、ランニングを行うために筋肉が生成したエネルギーの多くは熱となることから、暑熱環境下においては過度な深部体温の上昇が起こるためです。

 この過度な深部体温の上昇を抑えるため、人間の体内では熱放散反応(皮膚の血管拡張や発汗など、熱を体の外に逃がす反応)が起こり、皮膚に流れる血流が多くなることから、筋肉中に流れる血流量が減少します。そうすると筋肉への酸素供給も減少し、ランニングのパフォーマンスが低下することになります。

 しかし、暑熱順化することにより血漿が増加することが知られており、そのことによって筋肉に送る血流量を極端に減らすことなく皮膚に十分な血液を送ることが出来るようになるほか、深部体温が低下するなど、暑熱環境下でのランニングパフォーマンスの低下に歯止めを掛けることができる、とされています。

 このことについては、国立スポーツ科学センターが、東京2020オリンピック・パラリンピックに向けて暑熱対策が重要となる各競技の特性を考慮した具体的な対策について研究し、その成果を提供するために作成した「競技者のための暑熱対策ガイドブック」に同様のことが詳しく記載されておりますので、夏に競技を行う方にはご一読をお勧めします。以下のURLです。

https://www.jpnsport.go.jp/jiss/portals/0/jigyou/pdf/shonetsu.pdf

 また、その他にも気温とランニングパフォーマンスの関係についての興味深い記事がありましたので、ご紹介します。

www.womenshealthmag.com

 

 さて、そのようなことで、私は昨日(6/14)、気温26℃とやや暑い中で薄手のウィンドブレーカーを着て暑熱順化の第一歩を踏み出しました。

 自宅から走り始めて、目的地は秋田市の中心部にある千秋公園です。

 千秋公園のお堀には、蓮の花が咲き始めていました。

 そして、千秋公園の入口につい先日にオープンした「あきた芸術劇場ミルハス」に入ってみました。

 入口です。

 

 エントランスロビーです。奥には、楽器の練習室が見えます。あと50歳若ければ、バンドを組んでここで練習したかもしれません。

 

 4階まで上がり、周りの景色を見てみました。

 お堀方面です。

 

 秋田市文化創造館です。私にはまだ旧秋田県立美術館と言う方がしっくりします。

 

 千秋公園方面です。これからここに向かいます。

 千秋公園に着きました。平日なので閑散としています。

 公園内をランニングし、普段はあまり行かないあやめ園の方にも行ってみました。

 あやめ園には、青紫の花が咲いていました。あやめ園というくらいですので、咲いているのはアヤメだと思ったのですが、私にはアヤメ、花菖蒲、カキツバタの見分け方が分かりません。

 そこで、家に帰ってから秋田市のホームページを見たところ、このあやめ園には「カキツバタ3,019株、ハナショウブ2,822株、アヤメ639株が植えられています。」とありました。よく数えたものですね(笑)。でも、これではこの花が何なのか分かりません。

 さらにネットで調べたところ、分かりやすい見分け方がありました。

日本伝統の園芸植物「花菖蒲」の魅力に迫る! | 玉川大学農学部教授 田淵俊人

 花びらの付け根の色や模様で区別できるのですね。結局これはカキツバタのようです。

 

 そして、この青紫のカキツバタの付近に同じような形状でありながら花の色が黄色の植物も植えられていました。

 この花についても、ネットで調べてみたのですが、このような形状の植物で黄色い花を咲かせるのは、ほとんどが黄菖蒲というもののようです。

 ところが、この黄菖蒲という花は非常に繁殖力が強く、カキツバタなどと交雑してしまったり駆逐してしまったりするおそれがあることから、「生態系被害防止外来種」の中でも対策の必要性が高い「重点対策外来種」に指定されているそうです。

 ですので、秋田市が管理しているこのあやめ園に咲く花は黄菖蒲ではないものと思われます。また、黄色のアヤメやカキツバタは無いようですが、花菖蒲には黄色の物も僅かにあるようですので、これは珍しい黄色の花菖蒲でしょうか?

 これからは、少し注意してこの場所を見たいと思います。

 

 暑熱順化の話から大分脱線してしまいました・・・。

 結局この日は10kmほど走りましたが、暑さにもかかわらずあまり汗が出ません。今はまだ汗をかきやすい体にはなっていないのでしょう。

 これからもうすぐ梅雨入りでしょうから、当分は暑い日が少ないでしょうが、暑い日を選んで暑熱順化に取り組みたいと思います。

 ただ、心配なのは一向に治る気配がない右腰等の痛みです。この日もランニング中には右足で着地した瞬間とその右足で地面を蹴る時に痛みました。

 首尾よく暑熱順化に成功したとしても肝心の走力の回復が進まなければ田沢湖ラソンでは目標の70歳でのサブ4が達成出来なくなります。

 まあ、心配してもどうにもなりませんので、今は出来ることをやるだけです。