ある中高年ランナーの悪あが記

長引くハムストリングス付着部炎に悩まされながらも走ることを諦めきれない高齢者ランナーの奮闘記

第9回白神山地ブナの森マラソン参戦記(ぬけぬけ病?再発!)

 昨日(6/19)は秋田県藤里町で行われた白神山地ブナの森マラソンに行って来ました。

 この白神ブナの森マラソンは、大会主催者によると、標高差が250mもあり、全行程の8割が坂道という非常にタフなコースです。

 そして、メイン種目は前回(2019年)は17.3kmだったのですが、今回はそれが21.0kmに伸びています。

2022.6.22追記:このコースの紹介動画を発見しましたので、お時間のある方はご覧ください。

www.youtube.com

 このタフなコースを走りきるため私は6/9に高低差のあるコースで練習を行い、その時点では一定の目途が立った状態でした。

chuukounenrunner.hatenablog.com

 ただ、この練習により、痛めていた右腰・右臀部が一層悪化し、その後はまともな練習が出来ずに、半ばぶっつけ本番でレースに臨むこととなりました。

 それでも、これまでのロキソニンの服用に加え、湿布薬を貼ることによって前日くらいからは、これまでより痛みが少し軽減されて来ました。

 そこで、現時点で達成可能なタイムで走りきるため、綿密なレースプランを立ててみました。先ほどもお話したとおり、このコースはアップダウンが非常にきついため、一定のペースでは走ることが出来ないので、綿密な計画が必要なのです。

 レースプランです。

 この表の特徴は、1km毎のアップダウンを調べ、それに見合ったラップタイムの設定を行っていることです。

 どうやって1km毎のアップダウンを調べたかというと、グーグルマップで出発地と目的地を指定して「徒歩」を選択すると、高低差が大きい場所では、高低図に加え、その2点間の累積標高差のアップ分とダウン分が示されるので、それを用いたのです。

 ただ、たぶん往路はこの表のとおりだと思いますが、復路は自信がありませんので、このブログをご覧の方で来年以降この大会に参加する場合でも、あまり参考にしない方が良いかと思います(笑)。

 さて、ラップタイムの設定を行ったのは良いのですが、それをどうやってレース中に見るかが問題です。このままの表では細かすぎて見えません。

 そこで考えたのが、上のベルトに貼り付けた表です。

 この表の左の数字はスタート地点からのキロ数で右の数字はそれぞれの1km毎の所要タイムです。具体的には0は00秒、1は10秒、2は20秒を表します。では、「分」はどうやって判断するかと言うと、塗りつぶしの色です。私は、水色を4分、黄色を5分、ピンク(※写真では変色していますが・・・)は6分としました。

 つまり、上の写真の左の数字が6のところは、5~6kmの1kmを4分40秒で走る予定、ということです。

 これなら、老眼の私にもはっきり見えます。なお、この裏側には10~21km地点での表も貼りつけています。

 

 このように、走りそのもの以外の準備は万端で大会会場に着きました。同じ秋田一ツ森RCの仲間と一緒です。

 

 開会式のセレモニーが始まりました。この太鼓はレース中、コース上の最高地点でも鳴らしてくれていますので、この音が聞こえると、「ああ、上り坂ももうすぐ終わりだ」と勇気づけられます。

 ゴール地点はここですが、スタート地点はここから少し離れた橋になります。

 天気は曇り、気温は20℃程で無風の絶好のコンディションの中、スタートしました。

 今回は、新型コロナ感染対策として東北6県居住者に絞っての大会でしたが、メインレースである21.0kmの部の参加者は199人と前回(2019年)の17.3kmの部の参加者168人より大分多くなっています。皆さん、大会が待ちきれなかったようですね。

 なお、私はガーミン(※GPSウォッチ)を1km毎の自動ラップに設定し、それによって先ほどのレースプランと照合することとしていました。

 最初の1kmは平坦で予定通りの5分弱で走り、まだ右腰や臀部の痛みはあまりありません。ところが、この後の急な上りでは、早くも右臀部が痛み始めました

 それでも、2kmの距離表示がある場所では予定通りの経過時間です。しかし、ガーミンの距離表示では、1.98kmと20m足りません。その後も、大会の距離表示とガーミンの距離表示の差は開く一方です。

 事前にグーグルマップでこのコースの距離を確認したところ、ちょうど21.0kmでしたので、大会の距離表示はほぼ正確と思われるのですが、ガーミンの距離表示はあまりあてになりません。

 というのは、このコースは高低差が大きいため坂の部分では曲がりくねっている場所が多いのですが、GPSウォッチの距離表示は、「スマート記録」の設定だと方向や速度などの変更があった場合にのみそのポイントを測定し、それらの測定ポイントの距離を足し合わせて距離が表示されるようです。そうすると、曲がりくねった道などでは、それぞれのポイントの最短距離を足し合わせることからどうしても距離が実際より短く表示されることになります。

 それを解消するため、ガーミンでは設定を「毎秒記録」に変更することが可能な機種が多いとのことです。「毎秒記録」だと1秒ごとのポイントで測定しますので、誤差は大分少なくなりますが、その分、メモリー容量が早く一杯になり、長時間の計測は出来ないことになります。なお、私のガーミンは安い機種なので「毎秒記録」への切り替えは出来ないようです。

 

 話はそれてしまいましたが、そういうことでガーミンでの距離表示は無視して、大会の距離表示を見ながらレースを進めました。正確には分かりませんがおおむね予定通りに折り返しました。

 そして、復路も途中までは順調でしたが、何か身体が左に傾いてきたような気がします。ここしばらくは出現しなかったのですが、「ぬけぬけ病」の初期症状のようです。「ぬけぬけ病」については、あまり耳にしない言葉かと思いますので次のブログをご覧ください。

chuukounenrunner.hatenablog.com

 そうしているうちに右側の体側部の筋肉が痛くなって来ました。たぶん、身体が左に傾くのを抑えようとしているからでしょう。

 ただ、この頃までは何とか自分で身体をコントロール出来ていました。最後の長い上り坂では、一緒に来た走友の一人に追い越され、あっという間に離されましたが、長い上りを終えて、後は下る一方となってからはスピードを上げ、見る見る走友が近づいて来ました。この分では、予定より少し早くゴール出来るかもしれません。

 しかし、この後、身体の傾きは一層ひどくなり、身体が勝手に左に寄って何度も左側の側溝に落ちそうになりました

 これは危険!とスピードを落とし、意識としては前ではなく斜め右に進むつもりで身体を動かして何とか走り続けたのですが、傍から見ても危ない走りだったのでしょう。知り合いのランナーからは「大丈夫ですか?」と声を掛けられ、最後の給水所では、何人ものスタッフの方から心配してもらいました。そして、ゴールが近くなってふらふらと走っていると、大会をサポートしている消防士の方が心配して一緒に走ってくれました。お陰様で無事(?)ゴール出来ました

 予定よりは、4分以上遅くなりました

 家に帰ってからシューズを見たら、次のようになっていました。

 ご覧いただいているとおり右足の踵の外側の部分のアウトソールが削られて、ミッドソールが出ています

 このシューズは、数カ月前に購入した2足目のズームフライ3で、主にレース用にしようとしていますので、まだ20~30kmしか走っていなかったにもかかわらず、この日一日でこのようになりました。たぶん、最後の下り坂で、身体が倒れないよう相当無理な力が加わったのでしょうね。

 これからは、右腰や右臀部の痛みのためまったく行っていなかった「ぬけぬけ病改善プログラム」の筋トレを少しずつ再開しようと思います

 ただ、それでも改善しない場合にはこのような苛酷なレースへの出場は見合わせなければならないでしょう。

 何かあって大会主催者にご迷惑を掛けてはいけませんので・・・。