ある中高年ランナーの悪あが記

長引くハムストリングス付着部炎に悩まされながらも走ることを諦めきれない高齢者ランナーの奮闘記

ミトコンドリアには免疫強化の働きもあるようです!

 新型コロナ感染症の拡大が止まりません。感染力が従来型の2倍と言われるデルタ株の影響もあって、7月には第5波に突入し、数日前には全国で1日15,000人を超える新規感染者が発生しています。

 今後も感染者数はさらに増加することが予想されているところですが、私は65歳以上の高齢者ですので、お陰様で既に2回のワクチン接種を終えており、私が接種したファイザー社製のワクチンでは、2回接種の場合はアルファ株に対しては約94%、デルタ株に対しても約88%の発症予防効果があるとの英国公衆衛生局(PHE)の発表がありましたので、少し安心していたところです。

 ただ、米国疾病対策センター(CDC)が7月30日にに公表した調査報告によると、最近開催された大規模な催しに参加し、新型コロナに感染した469人のうち、74%はワクチン接種を終えており、詳しい検査を受けた感染者の90%からデルタ株が検出されたそうです。

 おそらく、その催しの参加者は十分な感染対策を行っていなかったのでしょうが(※私の憶測です)、ワクチン接種を行ったからといって決して安心できるものではないことを示す事実だと思います。

 もちろん私はこれからも3密を避け、屋内や人ごみではマスクを着用するなど、感染対策は継続するつもりですが、それに加えて自分の免疫機能も高める必要を感じていたところです。

 そのようなときに、昨日(8/9)地方紙の秋田魁新報を見ていたところ、「コロナ禍に負けない生活 ミトコンドリア運動で増やそう 免疫機能で重要な役割」という記事を見つけました。

 これは、日本ミトコンドリア学会名誉理事長で日本医大太田成男名誉教授のお話をもとに構成された記事で、太田名誉教授は「これまでミトコンドリアの役割はエネルギー作りだけと思われていたが、免疫反応全体の司令塔になっていることが分かってきた。」と話しています。

 具体的には、初めて体内に侵入したウィルスを発見して免疫のスィッチを入れるほか、ウィルス感染を感知し、サイトカインという物質を出して全身に知らせることをしているとのことです。

 また、体温を上げて免疫細胞を活性化させ、感染した細胞をアポトーシス(自殺)させるなど多くの役割をしている、とのことでした。

 さらに太田名誉教授は、「加齢でミトコンドリアの活性が下がるが、運動でミトコンドリアが増えることが分かっている。高齢者でも増えるし、寿命も延びる」と言っています。

 

 私は、ミトコンドリアについては、ATP(アデノシン三リン酸)の生産工場という認識しか無かったのですが、ただ、ランニングにおいて運動時のエネルギー(=ATP)を産生するミトコンドリアは興味の対象であり、約9カ月前には次のような記事を書いています。

chuukounenrunner.hatenablog.com

 私のこの記事は、加齢に伴ってミトコンドリアの量と質が低下することについて書いたものですが、太田名誉教授の言うようにミトコンドリアが免疫反応全体の司令塔のような役割を果たしているとすれば、加齢に伴ってミトコンドリアの量と質が低下することが、よく言われる加齢に伴って免疫機能が低下するということの一因になっているのかもしれません。

 

 なお、太田名誉教授が免疫とミトコンドリアについて講演した内容が非常に分かりやすかったので掲載します。

cosme-mag.com

 また、もっと専門的な内容になりますが、日本医療研究開発機構が2020年11月に発表した次の記事もあります。この研究は、新型コロナのウィルス感染に対する重症化予防などの治療法開発につながることが期待されるとのことですので、興味のある方はご一読ください。

www.amed.go.jp

 

 以上、ミトコンドリアの働きの重要性について述べさせていただきました。

 ミトコンドリアを増やす方法としては、自分の体に空腹感や寒さを感じさせることなどがあるようですが、なんといっても有効なのは強めの有酸素運動であり、なかでもインターバルトレーニングが一番だそうです。

 私は、連日の暑さのため、ゆっくりのランしか行っていませんが、もう少し涼しくなれば練習にインターバルトレーニングも取り入れたいと思っています。