ある中高年ランナーの悪あが記

長引くハムストリングス付着部炎に悩まされながらも走ることを諦めきれない高齢者ランナーの奮闘記

マイナスからの再スタート(ランを再開して)

 巨細胞性動脈炎によるものと思われる頭痛と発熱に襲われてからもうすぐ2か月になります。

 今日(6/10)は定期的な通院日で、血液検査を行いました。巨細胞性動脈炎は血管炎(血管の炎症)の一種ですので血液検査により炎症の有無や程度を見る必要があるのです。

 その結果はというと・・・。

 まずCRPについては、基準値は0.00~0.14とされているところ、(4/24)8.34→(4/27)7.67→(5/1)5.72→(5/2)6.74→(5/8)2.80 と少しずつ下がって来てはいるものの基準値を大幅に上回る状態が続いていましたが、今日(6/10)は0.05と基準値以内に収まっていました

 また白血球数については、基準値は33~86とされているところ、(4/24)94→(4/27)101→(5/1)101→(5/2)98→(5/8)74 とこちらも基準値を上回ることが多かったのですが、今日は42と基準値内でも少ない方になっています

 このように血液検査の結果でも、また体調的にも、巨細胞性動脈炎は治癒したように見えますが、主治医の先生からは、「今のところ治療の必要は無いが、また症状が出てくる可能性があるので無罪放免というわけにはいかない。これからも月1回ほど血液検査を行いながら様子を見ましょう。」とのことでした。

 まあ、とりあえずは一安心です

 

 話は変わって、ランの練習を再開してからは約3週間になりますが、その練習は、基本的には1周422mのジョギングコースをキロ6分を少し切るくらいのスピードで毎日1周ずつ増やしていくというものです。

 現在は14周(5.9km)まで進んでいますが、キロ6分弱のスピードでも全く余裕がありません。すぐに息づかいも荒くなり、またスピードを上げようにも脚がいうことを聞いてくれないのです。

 やはりこの歳になってからの8か月のブランク(※下のグラフのようにハムストリングス付着部炎の痛みがより強くなった昨年10月からはほとんど走ることが出来ていません)は、致命的なのでしょうか?(棒グラフは月間走行距離で、折れ線グラフは全く走れないほどの強い痛みを100%とした場合の痛みの程度を表しています。)

 現状ではランニングを始めたばかりの初心者以下の走力と思われ、自分がランを始めたころはどうだったのか調べてみました

 初めて走ったのはやはり一つ森公園のジョギングコースで1995年9月26日でした。

 この時は10周(4.22km)を21分59秒(キロ5分13秒)で、翌日には同じく10周を21分18秒(キロ5分03秒)で走っていました。

 そしてさらにその翌日には16周(6.75km)を38分17秒(キロ5分40秒)で走っていますが、この時は途中で膝が痛くなり(腸脛靭帯炎?)ここでストップしました。

 この後も日を置いて何度か走ったのですが、4周ほどで膝が痛くなったのでランニングは諦め、ジムに通って筋トレを始めました。

 ところがその筋トレが功を奏したのか、翌年の春に試しに少し走ってみたところ膝に痛みが出ません。

 こうしてこの年の秋のマラソンデビューに繋がったのですが、上記のとおり練習で初めて走った時の速度よりも練習を再開した現在の方がかなり遅いわけですので、ゼロからのスタートどころかマイナスからのスタートとなっているのが現状です。

 ただ、これは現在の年齢(※あと2か月ほどで72歳)を考えるとやむを得ないことでしょう。

 このブログでは加齢がランニングに及ぼす影響について何度もご紹介させていただいていますが、加齢に伴う体の変化について分かりやすく説明している記事を見つけましたのでご紹介させていただきます

www.msdmanuals.com

 この「MSDマニュアル」は、医学のあらゆる分野における何千ものトピックに関する解説を収載した包括的な医療情報源で1899年から現在に至るまで信頼性のあるソースとして広く利用されているものです。

 そしてその中で「24.高齢者の健康上の問題」という章では、高齢者についての身体的な問題にとどまらず、社会的問題など幅広く高齢者が生活していくうえで問題となる事項を取り上げていますが、特に参考となったのは上に掲載させていただいた「加齢に伴う体の変化」の項目です。

 その項目の中からランニングに関連するものを少し取り上げてみます。

 「筋肉と体脂肪」という小項目の中に「筋肉組織の量(筋肉量)と筋力の減少は30歳前後から始まり、生涯続く傾向があります。(中略)しかし、成人期において加齢の影響が原因で減少する筋肉量と筋力は約10~15%以下です。病気がなければ、その10~15%を超える損失の大半は定期的に運動することで防ぐことができます。」とあります。 

 この数字が70歳を過ぎた今も当てはまるとすれば、練習次第では脚筋力の衰えも少しは挽回できるかもしれません。

 また、この「筋肉と体脂肪」の小項目の中には面白い記述もありました。

 「高齢者が1日間、安静にしたときの筋肉量の減少を補うためには、最大2週間の運動が必要です。」というのです。

 まあ、“最大”2週間ですので実際にはもっと短い期間で回復するのかもしれませんが思ったよりも回復までに日数を要するようです。

 上述したように、私はランニングの練習を再開して3週間ほど経過してもなかなか走力が回復していない現状ですが、若い時とは違い高齢者にとってはこれが当たり前なのかもしれません。

 焦ることなく、地道に練習を続けて行こうと思います。