先日(6/10)、病院で巨細胞性動脈炎の状態を確認するため血液検査を行い、炎症反応を示す数値はすべて基準内に戻っていることは前回のブログでお知らせしました。
ただそのブログでは触れなかったのですが、思わぬところで問題がありました。
その病院は臨床研修指定病院になっており、たまたまその日は研修医が診察をしたのですが、いきなり「血糖値が高いですね。」というのです。
私の受診の目的は巨細胞性動脈炎による炎症反応がどうなっているのかを知ることでしたのでそこはスルーして、「CRPの数値はどうですか?」「白血球数はどうですか?」と聞いたところ、研修医の先生は「CRPの数値はとても良いです。」「白血球数も正常です。」とのことでした。
そして離れた所でこの話を聞いていた主治医の先生からは、「血液検査の数値も正常になったし体調も良いということなので、当面は様子を見て、もしもまた体調が悪くなったらステロイドによる治療を行いましょう。」ということでこの日の診察が終わりました。
ただ、渡された検査データを家に帰ってからよく見たところ「随時血糖」が187でHのマークが付いています。下限値が70、上限値が120と書かれていますので、上限を大きく上回っていることになります。
これは少しヤバイかも?と思い、ネットで調べてみたところ、「随時血糖」とは、「食後からの時間を決めない状態で測定した血糖値で、200㎎/dL以上で糖尿病型と判断される」とのことです。
なお、これに加えて過去1~2か月の血糖値の平均を反映するHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)の数値が基準値を超えた場合又は糖尿病の症状が出た場合には糖尿病と診断されるようです。(ちなみに私は最近はHbA1cは測定していません。)
ということは、まだ「糖尿病」ではないようですが、「糖尿病型」に近い数値になっていますので少し注意しなくてはなりません。
まあ、今回は採血が食後間もなくの時間だったので当然高めの数値になるのでしょうが、前回(142)、前々回(140)にもHマークが付いていました。
以前はこのようなことは無かったのでその理由を考えてみました。
血糖値が高くなる原因は2つあり、一つ目は「インスリン作用不足」です。
インスリンは、唯一の血糖値を下げるホルモンですが、インスリンの分泌量が減ったり、インスリンは出ているのに筋肉などにブドウ糖がうまく届けられずに糖が血中に残ってしまう状態が続くと血糖値は高くなってしまいます。
このインスリンは出ているのに糖が血中に残ってしまう状態の解消にはランニングなどの有酸素運動が有効ですが、そのことについては以前、ランニングの効用について書いたブログで触れていますのでご紹介させていただきます。
chuukounenrunner.hatenablog.com
そしてその部分だけを抜き出すと次のようになります。
「糖尿病は、血液中の血糖を一定の範囲におさめる働きを担っているインスリンが十分に働かないため、血糖が増えてしまう病気ですが、ランニングなどの有酸素運動により筋肉への血流が増えると、糖がどんどん細胞の中に取り込まれてインスリンの効果が高まり、血糖値が改善すると言われています。
さらにもう少し詳しく説明します。
早稲田大学スポーツ科学学術院教授・樋口満著の「体力の正体は筋肉」という本の中で、樋口氏は「糖尿病は、筋肉が原因の病気です」といってもいいくらいだと記述しています。その理由は、次のとおりです。
「筋肉細胞内には、GLUT4(グルコーストランスポーター)という糖輸送たんぱく質があります。血糖値の上昇に反応してすい臓から血液中にインスリンが分泌され、筋細胞の表面にあるインスリン受容体に結合すると、細胞内で化学反応が進行します。GLUT4が筋肉細胞の表面に移動してきて、血糖を取り込むためのゲートが開き、そこから血糖が取り込まれるのです。よく運動をしている人は、運動をしていない人に比べて筋肉内のGLUT4の量が2倍ほど多くなっているので、わずかなインスリンですみやかに血糖値を低下させることができます。」とのことです。これが、「インスリンの抵抗性の改善」なのでしょう。
私は、過去も現在も糖尿病ではありませんので、ランニングによる糖尿病改善の効果を実感することはありませんが、運動をやめてしまうとわずか3日ほどでその効果が失われていくという話もありますので、休養も大切ではあるものの、あまり間を空け過ぎないで走り続けようと思っています。」
という内容ですが、その私はハムストリングス付着部炎を発症し、特に昨年秋からはランニングの量が激減していますので、それが血糖値が上がる要因の一つになっているかもしれません。
そして、血糖値が高くなるもう一つの原因は、何と言っても「糖質の過剰摂取」です。
食材になかでも、急激な血糖値上昇を招いてしまうのが、体内でブドウ糖に変わる糖質です。糖質は炭水化物に含まれるもので、ご飯や麺類、イモ類、砂糖を含む甘いものなどがあります。
人が必要とする三大栄養素(※たんぱく質、脂質、糖質)のうち血糖値を上げるのは糖質のみですので、糖質の摂り過ぎが高血糖を招いているのです。
これにも思い当たることがあります。
以前私は、ランの記録を意識し、体重の増加には気を付けていました。
具体的には、出来るだけ間食を控えるだとか、夕食はおかずとアルコールだけでご飯は食べない、というようなことです。
ハムストリングス付着部炎を発症してから練習量が減った分だけ体重は増えてはいましたが、それでも巨細胞性動脈炎の発症前の3月のBMIは19程度でした。
ある研究によると、中高年の日本人にとって最も死亡リスクが低くなるBMIは21-27の範囲ということで、これよりBMIが高値でも低値でも死亡リスクは高くなるのですが、その上昇はむしろBMI低値(やせ)の方がより顕著とのことです。
そしてまた癌や白血病の治療などについては、痩せた高齢者などに対しては治療に耐えるだけの体力がないとして積極的な治療は行われない場合があるということをよく聞きます。
私は4月から突然、原因不明(※結局は巨細胞性動脈炎によるものでした)の発熱に襲われ、その原因を調べていくうちに、まず感染症によるものではないことは分かったのですが、その段階で私は癌や白血病を疑いました。
もしそうであるなら、当然治癒を目指したいと思うのですが、その場合、私のような痩せた高齢者が治療に耐えられるか不安もありますので、急遽体重増加作戦に出ました。具体的には、それまでおかずとアルコールだけだった夕食の際に白米を食べることや間食にあんパンなどを食べることです。
この作戦が功を奏して(?)BMIはわずかの間に20近くまでになりました。
ただ、この炭水化物摂取による体重増加作戦が血糖値の上昇につながったのは間違いないものと思います。
これからは血糖値下降作戦に切り替えることとし、既に間食を減らし、また夕食時の白米は再び止めて、代わりにこのところ食卓に出ていなかった鶏の胸肉の料理を復活させています。
鶏の胸肉にはイミダゾールペプチドという疲労回復に効果のある物質が多量に含まれており、ランニングを再開した私にとっては打ってつけの食材です。
chuukounenrunner.hatenablog.com
そして、ランニングによって血糖の消費やインスリン抵抗性の改善を図るとともに炭水化物の摂取量を減らすことによって血糖値を正常にしたいと思っています。
さて、1か月後の血液検査ではどうなっていることやら?
一昨日(6/12)には大曲の花火で有名な大仙市にある県立農業科学館のバラ園に行き薔薇を見てきました。
約3000平方メートルに162種類、約250株のバラが植えられているそうです。