ある中高年ランナーの悪あが記

長引くハムストリングス付着部炎に悩まされながらも走ることを諦めきれない高齢者ランナーの奮闘記

執行猶予が付きました(※巨細胞性動脈炎のステロイド治療)

 「執行猶予が付いた」と言っても、犯罪を犯したわけではありません(笑)

 このブログでも再三お話させていただいているように、私は難病である巨細胞性動脈炎が強く疑われるということで、ステロイドによる治療の要否を検討中です。

 ただ、このステロイドによる治療については多くの副作用があり、日常生活においても様々な制限が予想されることから、私としては出来れば避けたいと思っていました

 そして今日(5/27)は、先日(5/21)に行った側頭部動脈の生検の結果などを踏まえて今後の治療方針を決める日です。

 5/21に行った側頭部動脈の切除手術では2cmほどの動脈を切除し、その後、生検で顕微鏡で見て調べたところ、血管内には炎症の跡は見られるが巨細胞性動脈炎の特徴である巨細胞は見つからなかった、とのことでした。

 ただこの切除手術を執刀した脳神経外科の先生の事前のお話では、切り取る血管は2cmほどなので必ずしもそこに病変が見つかるわけではない、とのことでした。

 確かにネットで調べたところ、巨細胞性動脈炎であるのにもかかわらず生検では巨細胞が見つからない「偽陰性」が40%ほどある、との記事もありました。

 そして担当である総合診療科の先生からは、「今回の生検の結果は頭痛が無くなってからしばらく経ってのものであり、またMRI検査では脚の付け根付近の大動脈に異常が見られることから巨細胞性動脈炎であることは間違いないと思う。ただ、現在は体調が回復していることから現時点ではステロイドによる治療は行わずに様子を見たい。」とのことでした。

 つまり、ステロイド治療という刑の執行は当面猶予されることになりました!

 ただ、巨細胞性動脈炎は寛解(※病気の症状が一時的に治まり、安定した状態にあること)と再燃を繰り返すことがよくあるので今は一時的に治まっているだけの可能性があるとのことで、今後は定期的に通院して血液検査などで状態を確認しながらその都度その後の方針を決めるということになりました。

 まずは一安心です。

 

 話は変わりますが、皆さんも高額療養費制度についてはご存知のことと思います。

 医療機関や薬局の窓口で支払った金額(※差額ベッド代や食事代などを除く)が1か月(※歴月)で上限額を超えた場合に、その超えた金額が申請により支給される制度ですね。

 あるいは、事前に自分が加入している健康保険組合などに申請して限度額適用認定証の交付を受けた上で受診時にその認定証を提示すれば、その医療機関での窓口支払額が上限額に達した時点でそれを超えた金額の支払いが不要になります。

 ただ、それらの上限額はその人の所得水準によって違ってきます。

 一般的には次のようになります

厚生労働省保険局 高額療養費制度を利用される皆さまへ」より

 ただし私のような70歳以上の人には次のように負担が軽くなっています

厚生労働省保険局 高額療養費制度を利用される皆さまへ」より

 なお、70歳以上には外来のみでの上限額も低い金額で設定されており、私の場合は所得水準が「一般」ですので、上限額が月18,000円となります。(※75歳以上の場合には後期高齢者制度の適用を受けて上の表からは若干所得区分などが変わりますが、ほぼ同様です。)

 実は私は40数年前に社会保険労務士の試験に合格しているのですが、恥ずかしながらこの外来のみでの上限額の存在は今回初めて知りました。社会保険制度については年々複雑化しており、とてもついていけません(笑)。

 さて、ということで私が今月に通院中の総合病院での窓口支払額ですが、途中で本来の支払額に達したため、それ以降は窓口支払は不要となりました。

 これは外来での支払額が限度額の18,000円を超えたためですが、私は「限度額適用認定証」の交付は受けていないのにどうしてでしょうか?

 そのわけは、マイナンバーカードにありました。

 マイナンバーカードを保険証として使用した場合は、医療機関などで自動的に限度額が適用されるそうで限度額適用認定証の申請は必要ないとのことです。

 保険証としての利用率は6.56%(※2024年4月)と極めて低調なマイナンバーカードですが、このようなメリットがあるほか、将来的には例えば自らの保健医療情報をデジタルデータとしてマイナポータルから取得できるなど有益な機能を持っていますので国には情報セキュリティ対策を万全にしてもらい、国民が安心して利用できる環境整備をお願いしたいと思います。

 あ、それからせっかく病院での窓口支払が上限の18,000円で済んだのですが、私はこの総合病院のほか4月はいくつものクリニックで受診し、窓口で自己負担金を支払っています。

 これについても高額療養費制度の対象となり、総合病院での窓口支払額も合算して18,000円で済むのですが、さすがに他の医療機関での支払についてはお互いに把握できないようで、これらの分については高額療養費の申請をすることによって全額が戻って来ることになります。

 ということで、今回の場合には結局は高額療養費の申請が必要になるのですが、マイナ保険証も一歩進んで、すべての医療機関等の自己負担額を把握してトータルで限度額に達した時点で窓口での支払いを不要とする仕組みができれば素晴らしいと思います。

 と、ここまで書いたところでちょうど同じようにマイナ保険証のメリットについて書いている東洋経済オンラインの記事を見つけましたので貼り付けます。私が割愛した事項も載っており、私の記事よりは有益思いますので興味がおありの方はご覧ください。

www.msn.com

 ご心配頂き、ありがとうございました!