Biome(バイオーム)というアプリを知っていますか?
このアプリは、スマホで写真を撮るだけでAIがその被写体(植物・動物)の名の複数の候補について、それぞれの確率を教えてくれるという便利なものです。
これがあれば、登山の時にわざわざポケット図鑑などを持ち歩かなくても高山植物の名前を調べられそうですね。
ということで、さっそくアプリの使い方の練習を兼ねて近くの一つ森公園に行って公園内の雑草の観察をしてみました。
まず、一つ森公園の草地のいたるところに群生しているのがこの黄色い花です。
アプリで写真を撮り、判定してもらいます。
この花は「ブタナ」というキク科の植物である確率が90数%との判定結果でした。私はてっきり「セイヨウタンポポ」かと思っていました。恥ずかしい!
でも、このブタナは、別名「タンポポモドキ」とも言うようですので、間違えても無理はありません(笑)。
「セイヨウタンポポ」はこれでした。
似てはいますが、ブタナの方が花茎が長く、途中で枝分かれする点が異なる、とのことです。
ブタナに次いで一つ森公園でよく見られたのが「ハルジオン」でした。
このハルジオンは、日本の侵略的外来種ワースト100に選定されている27の植物のうちの一つのようです。生態系に影響を与えるということで選定されたのでしょうが、裏を返せばそれだけ繁殖力が強いのでしょう。
また、どこでもよく見かける「シロツメクサ」もありました。
ここまでは、いつも見かける雑草ですが、注意してみるといろいろな雑草が花を咲かせていました。
これは、「サギゴケ」のようです。
サギゴケ(鷺苔)と言っても苔の仲間ではなく、茎が地面を這うように広がって苔のように地面を覆うことからそう呼ばれているとのことです。
これは、「キュウリグサ」との判定です。
花は直径が2mm程度と非常に小さいのですが、葉をもむとキュウリのような匂いがするのでそう呼ばれているようです。
また、これは「オオイヌノフグリ」という名前のようです。
私でも分かる「ノアザミ」も見つけました。
これは「アオキ」と言うようです。
また、似たような仲間がいくつかあり見分け方が難しいのですが、これはAIの判定では「オニタビラコ」という植物のようです。
このようにアプリのおかげでこれまで知らなかった色々な植物の名前を知ることが出来ましたが、どうも釈然としない判定結果が出てきたものもありました。
これはAIの判定では「クサイチゴ」が第1候補でしたが、葉の形がクサイチゴとはまったく違います。
「ヘビイチゴ」も候補に挙がっており、葉の形はヘビイチゴのそれに似ていますので、これはヘビイチゴかもしれません。
ただ、近くの場所にはまだ実が付く前の花の状態のままのイチゴ類と思われる植物がありました。これです。
そしてヘビイチゴもクサイチゴも花はこのようなものではないことから、この花と先ほどの写真の実とが同じ植物であるとすれば、もしかしてあのイチゴのようなものはヘビイチゴでもクサイチゴでもないのかもしれません。
ところで、一つ森公園の希少植物というと、昨年、60~120年ぶり(?)に開花したと話題になった「スズタケ」があります。
chuukounenrunner.hatenablog.com
このスズタケは開花した後は枯れてしまうということでしたが、やはりそのとおりに見事に枯れていました。
このアプリのおかげで、いつもは何気なく走ったり歩いたりしている一つ森公園にも、花が咲いているものだけでもこんなにもたくさんの雑草が生えていることを初めて知りました。
なんか、雑草に目を向けて観察している自分をNHKの朝ドラの万太郎に重ね合わせてしまいました(笑)。