ある中高年ランナーの悪あが記

長引くハムストリングス付着部炎に悩まされながらも走ることを諦めきれない高齢者ランナーの奮闘記

秋田県境越えラン④(国道282号線※米代川源流探訪)

 昨日(9/14)は秋田県境越えランの第4弾として秋田県鹿角市八幡平駅から国道282号線を通り、岩手県八幡平市兄畑駅までのランを行いました。

 ルートは次の通りです。

 ところで、県境は峠や川などの自然地形で隔てられている場合が多いと思います。

 秋田県においても県境はそのほとんどが分水嶺によって定められているのですが、どうやらこの場所はそうではないようです。

 というのは、国道282号線を岩手県側に13km弱進んだところに「貝梨峠分水嶺公園」という場所があるからです。

 気になったのでランの前にまずその分水嶺公園に行ってみました。

 この説明看板によると、ここ貝梨峠は標高約430mであり、西側は秋田県能代市日本海に注ぐ米代川の水系になっているとのことです。

 米代川には岩手県側に降った雨も含まれていたとは知りませんでした!(本当は、昨日初めて知ったわけではなく、下調べの時に知りました。笑)

 そして、その米代川の源流がこの近くにあるようです。

 Wikipediaによると、米代川本流はだんぶり長者屋敷跡とされる八幡平市長者前から流れる̠河川、となっています。

 そこまでは、この分水嶺公園から車で10数分で行けるようですので、行ってみることにしました。

 国道282号線から5kmほど入ったところに「だんぶり長者屋敷跡」がありました。

 途中、ところどころに案内標識はありましたが、駐車場には1台も車が止まっていません。人気の観光スポットというわけでは無いようです。

 屋敷跡とされる場所には「だんぶり長者」の伝説が書かれていました。

 字が小さくて読めないと思いますので、伝説に興味のある方は次をご覧ください。

だんぶり(とんぼ)長者 泉の酒湧出の地 | 岩手経済研究所

 

 説明看板のすぐそばにこの伝説にある「酒が湧いた泉」の石碑がありました。でも、この場所から酒が湧いて来たのではなく、後述するようにその場所はもう少し奥でした。

 

 さて、米代川の源流を探しましょう。

 100mほど奥に入ると小さな砂防ダム(?)のようなものがありました。

 水が流れていますのでさらに上流部を覗いて見ることにします。

 本当に小さな小川のような流れですが、これが米代川の源流なのでしょう。

 ところで、グーグルマップなどを見ると米代川に流れ込む支流の中にはこの本流よりも長い川があるのですが、どうしてここが本流なのでしょうか?

 調べてみたところ、本流とは「水量、河道の長さ、流域の広さなどにおいて有力もの」との説明がありました。でも、ここは水量は多くないし、河道の長さでも他にもっと長い川があります。流域の広さはよく分かりませんが、流れる水量から見て他よりも広いとは思えません。

 どうにも納得できないので、いろいろ調べていたらYahoo知恵袋のQ&Aで次のような回答を見つけました。

「合流点で、基本的に「水量が多いほう」が本流です。しかし、歴史的背景や文化的問題などでそうではない場合もあります。

というものです。

 もし、これが本当なら次のような理由で米代川もそれに当てはまるのかもしれません。

 というのは、米代川」は昔は「米白川」と書いていたそうで、その理由は、先ほどのだんぶり長者の伝説では「長者は屋敷を建て多くの人を住まわせたため、米のとぎ汁が川下まで白く流れるようになり、川は米白川と言われるようになった。」とされているからです※諸説あります

 つまり川の名前の由来となった場所を源流とし、そこから流れる川を本流としたのではないでしょうか?これは、あくまでも私の勝手な推理です。信用なさらずに!

 

 話は大分脱線しましたが、付近はきれいに整備されているので、もう少し歩いてみます。

 

 そして、泉の酒湧出の場所に着きました。今も湧いていたならペットボトルに詰めて持ち帰ったのに、残念!

 

 さて、ランの前にだいぶ道草をしましたが、これからランのゴール地点の兄畑駅に向かいます。

 兄畑駅に着きました。小さな無人駅です。

 駅のホームから見えた山がきれいな三角形だったので写真を1枚。

 

 兄畑駅からスタート地点の八幡平駅までは、JR花輪線で移動です。

 列車は2両編成でしたが、私の乗った2両目には誰も乗っていませんでした。花輪線は8月の大雨の被害により花輪-大館間がバスでの代行輸送となっていますが、その影響もあるのでしょうか?

 

 八幡平駅に着きました。ここには秋田県25市町村一筆書きランで2020.6.23に来ています。今回はここから兄畑駅に向かいますが、駅から100mほどの場所に大日霊貴神社(おおひるめむちじんじゃ)がありますのでまずはそこに立ち寄ることにします。

 

 大日霊貴神社に着きました。本当に駅のすぐそばですね。この神社は、継体天皇がこの地を開拓した先ほどのだんぶり長者の徳と娘の吉祥姫(継体天皇の后)の御霊を慰めるために西暦523年に建立したのが始まりとされているようです。

 

 大日霊貴神社は大日堂とも呼ばれ、ここで行われている舞楽ユネスコ無形文化遺産に登録されているようです。大日堂舞楽については次をご覧ください。

www.city.kazuno.akita.jp

 

 社殿は秋田県内では最大級の大きさということで立派でした。

 天井もかなり高くなっています。

 

 境内にある建物らしきものをよく見ると、それは杉の幹に屋根を掛けたものでした。

 説明板には、これは神木姥杉と言い樹齢1500有余年で火災にあったり、枯れたりしたため昭和47年に伐採されたと書かれていました。

 もし本当に樹齢1500年だったとしたら、屋久杉を除けば日本最高齢の杉だったのではないでしょうか?

 

 さて、これからまっすぐに兄畑駅に向かいます。間もなく米代川に架かる橋に着きました。

 米代川もこの辺になると水量が多くなっていますね。この先は国道282号線に入り上り坂が多くなります。

 

 秋田県岩手県の県境に着きました。

 

 県境から1kmほどでゴールの兄畑駅に着きました。

 この日のランの走行距離は9.2kmでキロ6分を僅かに切る程度のスピードでした。相変わらずハムストリングス付着部炎による痛みはありましたが、1週間ほど前に悪化させた鼠径部の痛みはほぼ完治したようです。

 さて、この後は、ランの途中で見えていた湯瀬温泉で入浴です。

 

 湯瀬温泉に着きました。米代川の両脇に湯瀬ホテルが見えます。

 

 でも私が入浴するのはそのそばの湯瀬ふれあいセンターです。

 名前からして公営施設っぽい感じを受けますが、受付で60歳以上ですか?と聞かれ、そうです、と答えたら入浴料はなんと100円でした。

 ただ、浴室に石鹼やシャンプーは置いていないとのことでしたので、小さいの売っていませんかと聞いたところ、売ってもいないとのことでした。なにしろ100円ですので、文句は言えません。

 2階に上がり浴室を探していたところ、露天風呂の案内表示がありましたので、サンダルを履いて建物外の露天風呂に向かいました。

 

 ここです。そして中に入ったところ誰もいません。貸し切り露天風呂状態です。

 女湯との間には申し訳程度に塀が設けられていますが、奥の方には塀もありません。

 また、場所によっては建物の方からは丸見えです。まあ、ここの利用者は地元の中高年齢層の方々が多いものと思われますので、あまり気にならないのでしょう。おおらかな雰囲気で私は好きです。

 貸切露天風呂を100円で楽しんでからは、車で帰宅です。

 途中、アップダウンの多い山道を走っているとブレーキを踏んだり離したりを繰り返したためか、右足の脛がつりそうになりました

 最近、走った後に運転すると同じような事がたびたびあります。まあ、少し休めば回復するのですが、休むような場所が無い時には困ります。

 年を取ると色々なところにガタが来ますので、十分に注意したいと思います。