私のランニングライフにおける10大目標の一つである秋田県内25市町村一筆書きランについては、このブログでも実施のつどご紹介させていただいていますが、いよいよ残り2回となりました。実施済みは、次の表の薄い紫色で塗りつぶしているところです。
また、この25市町村一筆書きランと同時並行的に進めている旧69市町村ラン(※平成の大合併前の秋田県69市町村のうち合併を行わなかった10市町村を除くすべての旧役所所在地をランで訪れるもの)は、今年(2022年)5月10日に無事終了しました。
このほか、現在進行中の旅ランには秋田→東京ランがあり、現在は福島県の新白河まで進んでいます。今後は3回に分けて完了する予定ですが、期間中ずっと天気の良さそうな日を選んでホテルや新幹線の手配をしなくてはならないので、思い立ってすぐに出掛けるというわけにはいきません。
そこで新たな旅ランの企画として、秋田県内25市町村一筆書きランや旧69市町村ランで訪れた地点から県境までランをするという「秋田県境越えラン」というものを考えてみました。
なお、県境と言っても車がやっと通れる林道などもあり、一人でランニングするのには危険な道(※熊が怖い)は極力避ける意味で国道のみを対象とします。
それでも調べてみると、結構ありました。
地図で表示すると次のとおりです。全部で17か所になります。
なお、県境の場所は17か所ですが、かなりの距離がある場所もあるため、そのような場合には行程を何回かに分けて行かざるを得ませんので、計画では21回の行程となります。
ちなみに国道以外の車道の県境は、私の調べた限りでは次のとおりでした。
さて、そのようなことで今日(6/4)は、秋田県境越えランの第1回目として仙北市役所田沢湖庁舎から国道46号線を進み、仙岩道路にある仙岩トンネルの岩手県境まで走って田沢湖庁舎まで戻りました。
コースは、田沢湖庁舎から国道46号線に出ると後はずっと46号線を走りますので道を間違える心配はありません。ただ、田沢湖庁舎から仙岩峠(※実際は昔の仙岩峠の直下となる仙岩トンネル内の場所)までは、片道9.0kmで標高差316mを上らなくてはなりませんので、結構大変でした。
まずは、秋田県25市町村一筆書きランで訪れた仙北市役所田沢湖庁舎に車を止めます。前回訪れた時には外装(?)工事中でしたが、綺麗に化粧直しをしたようです。
スタートして間もなく国道46号に出ました。天気は曇りで、雨が降りそうです。
スタートから3kmほどで最初のトンネルの湖山トンネルに着きました。右にはおでんが人気の「仙岩峠の茶屋」があります。
また、左には現在は廃道となっている昔の国道があります。
このように道路は閉鎖されています。この昔の国道については、この後、また。
湖山トンネルの入り口に来ました。
トンネルの入り口に看板があり、「自転車・歩行者のみなさんへ トンネル内の通路は検査用です」と書かれています。そこは通るな!ということでしょうか?
ただ、トンネル内は路側帯が非常に狭く、路側帯を通るのは危険極まりないことから、ところどころにデコボコのある検査用通路を注意しながら走りました。
それでもすぐ近くを車が通り過ぎると風圧を感じたりでヒヤヒヤです。
そうこうしてようやく最後のトンネルの仙岩トンネルに着きました。
仙岩トンネルのほぼ中央付近に県境があるのですが、その近くに方向転換所というものを見つけました。
トンネル火災等の非常事態のためのものでしょうね。車で走っている時には、何の気なしに通り過ぎていました。
ここから少し先に県境がありました。
ここです。県境を越えました!
その後は来た道を戻ります。往路は車道の左側を走っていたので、車が私の右を追い越して行ったのですが、復路は車道の右側を走るので、車に向き合うかたちです。
ただ、この方が車が見えるので、車が来た時にだけ身構えて、車が見えない時には車道を走ることも出来ます。加えて、復路はすべて下り坂なので気持ち良く走ることが出来ました。
そして、ゴールの田沢湖庁舎まであと1km余りの場所にある仙岩情報ステーションに立ち寄りました。ここは、いつも気になっていたのですが、一度も行ったことがありませんでした。
ここには、仙岩道路の成立ちなど興味深い資料も展示されていました。
すみません。この後は、少しマニアックな話になりますので、飛ばしていただいても結構です。
特に興味深かったのは、次の地図です。
これでは、小さすぎてよく分かりませんね。拡大してみましょう。
上の方に、「旧一般国道46号」と書かれた黄緑色の道がお分かりでしょうか?
これは1976年に仙岩道路が開通する前の国道46号で、この道路は私も子供の頃、貸し切りバスで通ったことがあり、それこそ山岳道路でしたが、私はそこの最高地点を仙岩峠だと思っていました。ただ、そうすると現在ある仙岩トンネルとはだいぶ離れた地点になります。
そして、この地図の中央の下の方に小さく「仙岩峠」と書かれた地点があり、そこは「仙岩トンネル」と「江戸時代の道路」それに「明治時代の道路」が交わっています。
つまり「仙岩峠」とは、明治時代の道路の峠であり、1876年に「仙岩峠」と命名されるも、その後は物流が鉄道主体となると交通量が激減して廃道化していたようです。
ですので、旧一般国道46号の峠は「仙岩峠」ではないということ、また、現在、仙岩トンネルの1地点(※昔の仙岩峠の直下)を「仙岩峠」と呼んでいることについて納得しました。
なお、旧一般国道46号の峠にある石碑には、「國道仙岩峠貫通記念碑」と刻まれているそうで、一時期、旧一般国道46号の峠を「仙岩峠」ということにしたのかもしれません。そして、その場所は現在では「新仙岩峠」とも呼ばれているようです。
また、これらの話を詳しく書いているブログがありましたので、興味がおありの方は検索してみてください。http://yamaiga.com/road/sengan_s/main.html
話がだいぶ脱線してしまいました。
仙岩情報ステーションからは、あっという間に車を置いてある田沢湖庁舎に着きました。
往路は、上り坂であり、足元と車に気を付けながら走ったのでキロ7分台後半でしたが、復路は下り坂で、少し車道も走ったのでキロ5分半ほどでした。ただ、車道部分だけだとキロ4分半ほどでしたので、それなりの練習にはなりました。
帰りには、秋田市内以外では一番(※たぶん50回くらい)利用している温泉の花葉館(仙北市角館)で汗を流し、秋田県境越えランの第1回目を終了しました。
このように、やはり県境のように歩行者がほとんどいない場所では、歩行者用の道路が整備されていないようですので、これから先が思いやられますが、冒険心を掻き立ててなんとかこの新企画も完遂したいものです。